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仕様変更を予測する

システムを作るとき、あらかじめ仕様を細部まで完全に明らかにしてから作成を開始するというのは、もう昔の方法です。現在のシステムは人間の想像力をはるかに越える複雑さを持っているので、作りはじめるときには大まかな仕様しか決定していないことが多くあります。作成途中でだんだんと細部の仕様が明らかになっていく、というのが自然です。

そこで、システムの設計やコーディングも、はじめは大ざっぱに、後からだんだん詳しくという作り方をしなければなりません。そのためには、あらかじめ予測できる軌道修正や仕様変更にはいつでも対処できるように準備をしておく必要があります。

テキスト形式の設定ファイルを作る

可能性のある仕様変更のパターンがいくつかあって、今の段階ではどちらになるか予測がつかず、なおかつ仕様が決定してからでは作成時間が十分とれないという場合があるでしょう。そういうときは、可能性のあるすべてのパターンを時間に余裕があるうちに作ってしまうのが楽です。こうしておくと、最終的に仕様が確定したときにひとつ選べば済みます。

できれば、どのパターンを使用するかを外部ファイルに記述して、アプリケーションではこれを読み込んで使用するようにしておくとさらに良いでしょう。このような外部ファイルをテキスト形式で記述できるようにしておけば、アプリケーションの動作をコンパイルなしで簡単に変更できます。Windows の Autoexec.bat や UNIX の .login、.cshrc などと似たようなイメージです。

例えば、次のようなものは外部テキストファイルで設定できるようにしておくと良さそうです。

  • エラーメッセージ文字列
  • ヘルプメッセージ文字列
  • エラー発生時に継続処理するか、異常終了するかの設定
  • ポーリング周期
  • 入出力用ディレクトリ(例えばログファイルの出力先)
  • 実行後にオプションメニュー等で変更できる値のデフォルト値
  • デバッグ情報を表示するかどうかの設定(テストや現地作業で役に立つ)

(「プログラミングのはなし」は1998年1月から1999年1月にかけて作成されたコンテンツです。)