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私的「術」講座

「クールダウン」の術 - PART1

そりゃそうだ度

明日にする

言うまでもないですが、同じことに対してでも、人によって違う見方をするものですね。たとえば、ある人がとても難しい問題を抱えて悩んでいたとします。1週間悩んで「これは無理だ」という結論に達した次の日、別の人があっさり解決してしまうかもしれません。

これはたぶん、他人は自分と異なる視点を持っていて、同じものを見ていても見え方が違うということでしょう。見え方が違えば問題の意味も解決方法もまったく別物になります。それで同じ問題が人によって簡単に解けたり解けなかったりするように見えるのですが、実際は人によって「別の問題を」解いているのです。

これと同じことを、他人の助けを借りずにできるでしょうか?つまり、自分だけで複数の異なる視点から物事を眺め、それぞれを比較して最も良い方法を選択することは可能でしょうか?

少なくとも、私自身はある程度これができる方法を見つけました(いえ、多重人格ではないです、念のため)。それは、「明日にする」という方法です。この方法が誰にでも有効かどうかはまったく見当がつきませんが、やってみる価値はあると思います。

混乱したら、忘れてしまおう

どうにも混乱してしまって考えがまとまらなくなることがあります。こんなときは、いくら考えてもどうせうまくいきません。それでも必死に考えてなんとか解決できたとしても、解決法に無理があったり、もっとスマートな方法に気づいていないだけかもしれません。そういうときこそ「異なる視点」が必要なので、明日にします。今日のところは問題を忘れてしまって、脳を一晩「クールダウン」しましょう。明日になれば、きっと新しい発想ができます。

と言っても、そう簡単ではないかもしれません。私は中途半端な状態で作業を中断できない性格のようで、解けない問題があるとそれが頭の中に張り付いてしまい、その夜悪夢にうなされるということがたびたびあります。夢の中で問題を解いたことすらあります。そういうときの精神状態は、ちょっとまともとは言い難いものです(同じ悩みを持っている人もいるでしょう)。それに、「今度この問題の続きに取り組まなきゃならないから、今日考えたところまでを憶えておかなくちゃ」と思っているので、「もし今日考えたことを忘れてしまったらどうしよう」という恐怖感があります。それで問題が解けるまでの間、四六時中その問題にとりつかれたようになってしまいます。

実のところ、一度考えついたことをそう簡単に忘れてしまうということはないようです。ただ、ちょっと思い出しにくくなるということはあります。そこで、あとで思い出すための「カギ」を用意しておけば、もう「忘れたらどうしよう」と恐怖する必要もないし、悪夢も見なくてすみます。カギとは、実際にはちょっとしたメモです。あとで今日のことを思い出すための引き金になるような言葉をさっと書き留めておくだけで十分です。細かく書く必要はありません。残りの部分は頭の中に入っていて、カギさえあればまたとりだせます。これで今日のところは問題を忘れることができます。ゆっくり脳を休めましょう。

--- 今日は忘れて、明日にしよう ---

ところで細かくメモを取る必要はないと言いましたが、むしろ、カギは単純なほど良いでしょう。あとで別の視点を得るためには、同じ問題について別の解釈で取り組む必要があるからです。メモが細かすぎると、あとで読んだときに前回と同じイメージができあがってしまうので、結局同じ視点から抜け出せなくなってしまいます。

「その他」の術

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(「コーディングの向こう側」は2000年4月から2001年5月にかけて作成されたコンテンツです。)